育毛を促進・阻害する薬

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育毛物質IGF-1


普段使っている薬にも育毛を促進するものと阻害するものがある

こんな働きもあるIGF-1 ←|→ IGF-1を増やす食品


日常常用する可能性のある薬の中にもIGF-1を増やすもの、減らしてしまうものがあります。

これらを知ることは、育毛だけでなく、健康維持の観点からも大切なことです。





◆ IGF-1を増やして育毛を促進する薬


● リマプロスト(オルバモン):()左は薬品名、内は商品名


この薬はプロスタグランジンという化学物質の1つで、本来は、閉塞性血栓性炎や腰部脊柱管狭窄症の病気の治療に使われます。


これらの病気では、骨粗鬆症などにより脊髄が圧迫されて痛みが出るのですが、リマプロストは血管を広げ、血液をサラサラにして脊髄への血流を増やすことで症状を改善します。


また、IGF-1を増やす作用も確認されています。この薬の副作用の1つには多毛症があります。IGF-1を増やす結果ではないかと考えられます。


● セファラチン(セファラチン)


この薬は、円形脱毛症に保険適用が認められているものです。


セファラチンはタマサキツヅラフジ(玉咲き葛藤)と言う漢方で生薬名:ハクヤクシ( 白薬子)で知られている植物から抽出・精製されたアルカロイドを主成分とする生薬製剤です。


臨床では70年以上も使用されています。効能は放射線による白血球減少症、滲出性中耳カタル、マムシ咬傷などです。


セファラチンの効能は多岐に亘るためメカニズムの解明が難しいのですが、効能の1つに、IGF-1を増やす作用があります。


但しセファラチンは、保険診療で認められている容量では明らかな育毛効果は認められないため、脱毛症への評価は高くありません。


● アゼルニジピン(カルブロック)


カアゼルニジピンはカルシウム拮抗剤と呼ばれる降圧剤のひとつです。


前からこの薬を使うと育毛作用があるという噂が有りましたが、知覚神経を刺激してIGF-1を増やす作用があることがマウス実験で判明しています。


● ミノキシジル(リアップ、ロゲイン)、塩化カルプロニウム(カロヤン、フロージン)


市販の育毛剤としてTVコマーシャルで有名です。これも知覚神経を刺激してIGF-1を増やす作用があります。



◆ IGF-1を正常化する薬


これは、IGF-1を増やして育毛を促進する作用は有りませんが、IGF-1阻害要因を取り除き、結果として脱毛を阻止できる薬です。


つまりIGF-1が減ってしまって毛乳頭の血流が阻害され、毛根が育たなくなってしまって毛が抜ける、防止する作用です。


● フィナステリド(プロペシア):女性には禁忌薬


フィナステリドは男性型脱毛症(AGA)の経口治療薬です。


男性ホルモン(テストステロン)は毛根や全身の組織で、5αリアクターゼと言う還元酵素の作用を受けると活性の強いディ・ヒルド・テストステロン(GHT)に変化します。


5αリアクターゼにはT型とU型があり、T型は頭部や頭皮、顔、肝臓、副腎、腎臓などの発現し、U型は前頭部と髭、前立腺などの発現します。


フィナステリドはこのうちU型を阻害して、主に頭皮でのDHTの発生を抑制します。


また、DHTは毛根の知覚神経のテストステロンレセプターに作用して、知覚神経機能を低下させることでIGF-1の発生を抑制します。


したがってフィナステリドは、AGAで低下した頭部のIGF-1濃度を正常レベルに戻す作用があります。


この事からすると、フィナステリドは男性型脱毛症の薄毛を、発症前の状態にゆっくりと戻して行く効果が期待できます。


またフィナステリドにより糖尿病の改善も確認されています。


● デュタステリド【 アボルブ 】:女性には禁忌薬


デュタステリドは5αリアクターゼT型とU型の両方を阻害するので、フィナステリドよりも強力にDHTの生成を抑制します。


育毛のブレーキという面からはフィナステリドより強力な作用を発揮します。



◆ IGF-1を減らして育毛を阻害する薬


● 抗ヒスタミン剤、抗炎症剤


花粉の季節になると、脱毛症の人でも抗ヒスタミン剤、抗炎症剤服用する機会が増える場合がありますが、中にはそれによると思われる脱毛をする人がいます。


この様な薬は、できるだけ長期に服用することは避け、症状がある時だけに服用することがすすめられます。


概して、短期間に症状を改善する薬にはIGF-1を減らす作用を有するものが多い様です。