|→ シャンプーの分類
◆ 良いシャンプーの条件と選ぶポイント
良いシャンプーの一般定義は無いのですが、次の条件を満たしたものは『良いシャンプー』と考えて差し支えないと思います。
・適度な洗浄力がある
・泡立ちが木目細やかで持続性がある
・手指の滑りが良く、すすぎで簡単に落とせる
・頭皮や毛髪に刺激がなく、安全性が高い
・洗い上がりの仕上がりが良い(リンスをしなくても毛髪がきしまない)
基準になる具体的なものは何? と言ことになろうかと思います。
結局、配合されている成分に落ち着くのではないかと思います。
これを踏まえると、選ぶ時のポイントは次の様になります。
1.弱酸性のものを選ぶ
肌と同じpH値5〜6の「弱酸性」のシャンプー。この値範囲から外れたものは髪や頭皮を傷めることになりますので、避けた方が無難です。
今では大抵の市販シャンプーはこの値です。
2.石油系の洗浄成分は避ける
よく「合成界面活性剤は有害だから止めた方が良い」と言う人がいますが、考え違いをしています。
合成か/天然かは、『製法』での分類です。天然の洗浄剤などそうそう有りません。栃やどんぐりに含まれる洗浄成分を抽出してシャンプーを作るなど無理な話です。
天然の植物を原料にして洗浄剤を合成する・・・これ、立派な合成界面活性剤です。
問題は『製法』でなく、『原料』です。
石油系の原料から作られる洗浄成分は洗浄力が強すぎて、肌や髪を荒らしますので避けた方が良いでしょう。
天然バリアである頭皮皮脂を根こそぎ取り除いてしまうため、トラブルを招きます。
アミノ酸系に落ち着くと思います。
3.リンスインシャンプーは避ける
長く使っていると、シリコンやポリマーで髪がダメージを受けます。
シャンプーで傷んだ髪のキューティクルにプラスティック加工しているのと同じで、シャンプーの欠点を隠すためリンスが要る訳です。
良質シャンプーにリンスは要りません。
4.石鹸も安全では無い
石油系の合成成分を控える人も増え、石鹸にする人もいます。しかし、石鹸は安全・・・も誤解です。
合成香料やエデト酸などの防腐剤も添加されています。
石鹸はカセイソーダから作るので、そのままだと強アルカリです。それを中和させる為の中和剤の酸性物質で
ケラチンや皮膚の角質を荒らします。
ちなみに、石鹸で洗うとサッパリするのは、石鹸の油脂と頭皮の天然皮脂が入れ替わる為です。
5.配合成分表示で判断
一概には言えませんが、大まかな判断です。
・医薬部外品のもの : 表示成分数の少ないものを選ぶ。
・一般のシャンプー : 水からキチンと表示しているものを選ぶ。
========== 売れ筋シャンプー一覧 ==========
ウーマシャンプー | |||
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馬油で頭の皮脂を浮かて洗浄してから、セラミドや不飽和脂肪酸が頭皮をケアして抜け毛予防するアシャンプー。 |
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男女兼用 | ![]() |
S-1無添加シャンプー | |||
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「髪に優しい」、「頭皮に優しい」、「環境に優しい」、「しなやかな洗い上がり」が特長の女性の敏感肌にも優しい頭皮ケアシャンプー。 |
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男女兼用 | ![]() |
グロースプロジェクト | |||
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頭皮に良くないものは徹底排除。天然の「ユーカリ」のアロマオイルを配合した頭皮ケア・抜け毛予防シャンプー。 |
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男女兼用 | ![]() |
プレミアムブラックシャンップー | |||
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アミノ酸系、弱酸性、ノンシリコン、着色料・香料・防腐剤不使用 |
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男女兼用 | ![]() |
◆ シャンプーにも化粧品と医薬部外品がある
育毛剤と同様にシャンプーもボトルに横文字の難しい名前がズラっと並んでいます。
「○○ 配合」でもどれ位配合されているか見当をつけることは難しいところです。
最近は医薬部外品のシャンプーが増えました。法律改正で化粧品の全成分表示が義務付けられました。
多くのメーカーがとった行動には多く人が不信感を覚えました。
全成分表示する必要のない「医薬部外品」の製造に力を入れたからです。
同じ製品名で今と10年前を比べると良く解ります。
10年前は化粧品でした。今は医薬部外品になっています。
医薬部外品でも全成分表示して問題は有りません。
が、何を使っているかを隠したくて、医薬部外品にしている。
日本のメーカなんて所詮はこんな物です。
◆ 成分構成
シャンプー成分構成は大まかに次の様になります。
界面活性剤 | シャンプー主成分である洗浄剤 |
固有の成分 | 髪のダメージを補修する成分、頭皮を保湿する成分、頭皮の血行を促進する成分など。 |
シリコンの有無 | 髪をコーティングする目的で配合。 メチコン、ジメチコンコポリオール、フェニルトリメチコン、シクロメチコン、コポリマー、アモジメチコン、シロキなど |
防腐剤 | 良く使用される防腐剤は、メチルパラベン、エチルパラベン、フェノキシエタノール、安息香酸Na、ソルビン酸Kなど |
香料 | |
着色料 |
● 無添加の意味
「無添加」の文字は良く見かけますが、実は明快な基準が存在しません。
ベースとなるもの以外は添加物ですが何がベースなのかの基準が明確ではありません。ですので、無添加の意味もハッキリとはしていません。
パラベン不使用を無添加と言ったり、合成香料やポリマー不使用を無添加と言ったりしています。
「無添加」の言葉だけで判断するのは避けた方が良いと思います。
● 洗浄剤(界面活性剤)の分類
『製法分類』と『原料分類』の2通りになります。『製法分類』は天然物か/合成物かで分類したもので、『原料分類』は使用している原料での分類です。
製法分類 | |
天然物 | 天然界面活性剤 |
石鹸系 | 合成界面活性剤 |
脂肪酸エステル系 | 合成界面活性剤 |
アミノ酸系 | 合成界面活性剤 |
高級アルコール系 | 合成界面活性剤 |
石油系 | 合成界面活性剤 |
原料分類 | |
天然物 | 天然由来の界面活性剤 |
石鹸系 | 天然由来の界面活性剤 |
脂肪酸エステル系 | 天然由来の界面活性剤 |
アミノ酸系 | 天然由来の界面活性剤 |
高級アルコール系 | 天然由来/石油由来の界面活性剤(※) |
石油系 | 石油由来の界面活性剤 |
(※)高級アルコール系の原料は天然系と石油系の2種類がある為。
◆ 代表的な洗浄成分
分類 | 成分名 |
アミノ酸系・両性界面活性剤 | ラウロイルメチルアラニンNa |
ココイルグルタミン酸TEA | |
ラウロイルグルタミン酸Na | |
ココイルサルコシンNa | |
ラウロイルサルコシンNa | |
ヤシ油脂肪酸タウリンナトリウム | |
両性界面活性剤 | コカミドプロピルベタイン |
ココアンホ酢酸Na | |
ラウリミノジプロピオン酸Na | |
○○イミダゾリニウムベタイン | |
高級アルコール系界面活性剤 | ポリオキシエチレン(POE)ラウリルエーテル硫酸塩(Na) |
アルキル硫酸塩 | |
硫酸塩ラウレス(-7.-5)硫酸Na | |
スルホコハク酸ラウレス2Na | |
せっけん系界面活性剤 | ラウリン酸ナトリウム(Na) |
ミリスチン酸K | |
オレイン酸Na | |
ラウレス-3酢酸Na | |
石油系界面活性剤 | ポリエキシンエチレンノニルフェニルエーテル (表示名称ノノキシノール○○) |
オレフィン(C-14-16)スルホン酸Na |
・アミノ酸系・両性界面活性剤
低刺激性で良いですが、値段が少し高くなります。
・両性界面活性剤
低刺激なのでベビーシャンプーによく配合されています。
・高級アルコール系界面活性剤
敏感肌の方は避けた方が良いと思います。
・せっけん系界面活性剤
毒性は低いのですが、皮膚浸透性が強いという短所もあります。
・石油系界面活性剤
消費者に根強い不安感があります。
◆ リスクの高いシャンプー成分
問題は経皮毒
「経皮毒」とは「経皮吸収によって吸収される有毒性の化学物質」のことですが、皮膚から吸収される人体へ影響を及ぼす物質と言う意味です。
頭皮は腕の1.3倍の吸収率なので、シャンプー成分で注意が必要になります。
シャンプーに含まれるリスク成分
分類 | 成分名 |
合成界面活性剤 | ラウリル硫酸ナトリウム(SLS) |
ラウレス硫酸ナトリウム(SLS) | |
ポリオキシエチレンアルキルエーテル(AES) | |
パレス・ベヘネス(ポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE)) | |
塩化アルキルトリメチルアンモニウム | |
スルホン(スルフォン)酸ナトリウム | |
コカミドDEA | |
キシレンスルホン酸アンモニウム | |
パレス‐3硫酸ナトリウム | |
パレス‐3硫酸アンモニウム | |
ラウリル硫酸アンモニウム | |
アルキルエーテル硫酸ナトリウム | 保湿剤・乳化剤 | プロピレングリコール(PG) |
ジエタノールアミン(DEA) | 酸化防止剤 | 安息香酸、安息香酸塩、パラベン | エデト酸・エデト酸塩(EDTA) | 着色料 | タール系色素(赤色○号、青色○号、など) |
驚く位たくさんの種類があります。シャンプーを購入される場合には、一度は成分チェックした方が良いと思います。
◆ シャンプーの選び方のポイント
シャンプー剤を選ぶときのポイントを押さえておくと便利です。
美容院でシャンプーをしてもらうときは美容師さんが自分に適したものを選んでくれますが、日常で市販のものを使う場合、自分で選ばなくてはなりません。
やみくもに広告のイメージから手を出してしまうと、気がつかないうちに髪の毛が傷んでいたりして、こわいものがあります。
一番簡単なシャンプー剤の見分け方は、そのシャンプー剤が弱酸性のものであるかということです。
特に髪の毛と頭皮と同じph値5の弱酸性のものが、どのタイプの人にも適していて無害なものになります。
シャンプー剤の目的は頭皮をケアすることで、抜け毛よ予防すること。
また、表示指定成分もしっかりとチェックしましょう、表示指定成分が少ないものは安全性が高くて「良いシャンプー」です。
「ラウレル硫酸ナトリウム」「ラウリルエーテル流酸塩」などの合成界面活性剤、保湿剤の「プロぺリングコール」、「エデト酸」や「安息香酸」は配合されているものは髪の毛や頭皮を傷つける可能性が非常に高いものです。
また、着色料が入っているものも危険だということもあります。
髪の毛や頭皮だけではなく、発がん性物質などを含んで将来的に致命的な病気にかかる原因となるものも決して少なくないので、シャンプー剤を選ぶときには十分すぎるほどの注意が必要です。「髪の毛への配慮を間違うと命を追いやる」と言っても大げさではないのです。
また、リンスやコンディショナー、トリートメント類を使用する場合は、シャンプーと同じシリーズのものを選びましょう。
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次の条件を満たしたものは『良いシャンプー』と考えて差し支えないと思います。 適度な洗浄力がある、 泡立ちが木目細やかで持続性がある、 手指の滑りが良く、すすぎで簡単に落とせる、 頭皮や毛髪に刺激がなく、安全性が高い、 洗い上がりの仕上がりが良い |
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育毛因子IGF-1(インスリン様成長因子-1)と言う物質が育毛の世界で話題になっています。 IGF-1育毛理論は、岡嶋研二博士らの研究グループの画期的な発見に基づいて、15年間かけて作られた新たな理論です。 |
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シャンプーではしっかりと洗浄し、かつ過剰洗浄はしなくて髪をケアする抜け毛ケアシャンプーセレクトは、難しいのですが、使用している方は抜け毛予防の為、洗浄成分を気にしている様子です。 |
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全国には抜け毛や育毛を外来で診療する病院もあります。日頃頭皮ケアしているのに結果が思わしく無いと感じられたら思いきって外来診察する方法もあります。 |
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